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   住まいは、人が暮らすための器(箱)ですが、より快適に過ごせる様、建物にも性能が必要です。
近年地震も多く、耐震性の確保は当然ですが、
断熱性能と気密性能を確保することで、安定した温度空間になり、快適性が確保されます。
また、自然室温が快適になると、エアコンなど、エネルギーを使った冷暖房期間が短くなるので
省エネです。
更には、気密性の確保により構造体の
長寿命化にもなります。
室温が安定していると言う事は、身体への負担も軽減されますので、小さなお子様から、高齢者まで、全ての人が健康的に暮らせる住まいになります。
せっかく建てる住まいですから、
「家族が快適に暮らせる住まい」絶対必要な性能ではないでしょうか?

建物の性能だけで、約半分を省エネ。
あとは、太陽光発電などで、足りない分を補えばゼロエネハウスになります。

 
誠風庵の標準的な住宅

 


※ 文字が多くなりますが、興味のある方は、是非下記もお読みください!!
 
 
 
   高気密高断熱と言う言葉は、北海道を中心に寒冷地で広まってきました。
私たちの暮らす
静岡県は温暖地と言われ、雪が積もることもなく年間を年間を通して過ごしやすい地域です。 しかし気象庁の浜松のデータでは、真冬の平均最低気温は2.5℃と、0℃近くまで下がります。これはあくまで過去の平均であって、2017年の冬には-2.5℃と言う年もありました。真夏には高温で37℃超えと言う、今まであり得なかった暑い日もありました。
地球温暖化が進み、異常気象が普通(日常)になってきた現在、更に、
”寒暖差が広がる”可能性が大です。

「住まいは家族を守る箱」です。
このような外気温の変化をエアコンなどの冷暖房機器に頼ると、それだけエネルギーを使うことになります。また我慢では乗り切れません。

(節約はしても我慢は健康に良くないでダメです!!)
「小さなエネルギーで快適に過ごせる住まい」、これが目指すべき住まいの形ではないでしょうか?

 そしてその方法が、
「超・高気密高断熱」と言う造り方です。
あえて「超」を付けているのは、
国が策定した省エネ法の基準
静岡県はUa値=0.87W/uK
では全然足りません。

最低でもUa値=0.60W/uK以下、
出来れば北海道基準
Ua値=0.46W/uK以下の性能
としたいところです。
(※数字が小さい方が性能が良い)


   

現在 せいふうあん では、
Ua値=0.4W/uK以下(ゼロヨン住宅と呼んでいる)の性能がほとんどで、更に超高性能なUa値=0.28W/uKクラスの住まいや施設も経験しており、実測データも収集しています。

また、
「超高断熱性能」だけではなく、「超気密性能」も必要です。
私は気密測定技能者の資格も有しており、新築の際、気密測定を2回実施します。1回目は断熱気密施工後の現場途中、2回目は完成時です。

現場途中に行うことで、不備があれば補修出来るからです。
お客様にとっては一生に一度の買い物になる住まいですから、急所は抑えておきたいです。

ちなみに気密はC値と呼ばれ、床面積1uあたりのすき間面積(cu)で表しますが、静岡県が属する温暖地では、C値=5.0cu/u(基準)、つまり1uあたり2cm×2.5cmのすき間があって良いと言う基準です。
これに対し、せいふうあんの建物は、C値=0.5cu/u以下を下限値とし、
概ね、C値=0.3cu/u未満になります。

例えば120uの家は基準では、
120u×5.0=600cu
(目安で20cm×30cmの穴)
のすき間が許容されますが、
せいふうあんの建物最低基準では、
120u×0.5=60cu
(目安で6cm×10cmの穴)
とすき間の大きさが全く違います。
   
 
このすき間、気密を高くすると"息苦しくなる"とか悪い印象を言う人がありますが、測定基準では換気扇など必要な開口は除いていて、壁や屋根、窓など、本来、隙間があってはならない密閉するべき箇所のすき間の事ですから、息苦しさを感じることはありません。

この気密性能は、断熱性能にも深く関わっています。
建物の内外に温度差があるとその温度差で空気が動きます。
また1階、2階などの高低差でも空気が動きます。
すき間がなければ空気は動きませんが、小さなすき間でも、まとまれば断熱性能を低下させます。
せいふうあんの建物の性能が良いといっても、断熱性能を0.03W/uK程度落としているのが現状です。
ハウスメーカーさんの多くがUa値=0.6W/uK前後でC値=1.5〜2.0cu/uですから、気密性能が低いために、0.1W/uK以上性能を落としてしまっているのが現状です。せっかくお金を掛けたのに残念な話しです。

せいふうあんがこだわるのはこのためです。

 せいふうあんのお住まいでは、40坪程度の家では、
夏場は2階に設置した6〜8畳程度のエアコン1台で冷房でき、冬場は、リビングの14畳程度のエアコン1台で家中の暖房が可能です。
締め切った個別に使用する部屋は、別設定になりますが、一体的に使用する空間であれば、今までの家のようにエアコンを各部屋毎に設置しなくても大丈夫です。


これは、
2018年にお引渡しをした住宅の、2019年1/16〜20の実測データです。

1階 赤線2階 青線屋外紫線

←外部湿度

←室内湿度

←室内温度
←外部温度
 ※湿度変化が少ないのは気密が高い証拠
 室温の昼夜の変化が緩やかで、1階と2階の温度差も1〜2℃程度

グラフが小さくて分かりにくいと思いますが、外気温は最低で3℃程度まで下がっている日もあります。
しかし
室内は、18℃〜20℃を維持しております。
またこの家は二世帯住宅のため、ちょっと大きめで70坪程度ありますが、1階リビングに設置した、
14畳用のエアコン1台で家じゅうを暖房します。
しかも連続稼働ではなく、朝方の30分〜1時間と夕方1〜2時間です。(寒い日に)このグラフから、18℃を切ったころからエアコンをかけ始め、日が昇り温度が上昇し始めるとエアコンが不要になり、夜間に再びエアコンで加温する。と言うリズムが読み取れます。

また、よく聞かれるのですが、高気密高断熱にすると、夏場暑いのでは?って・・・
夏場は、確かにいろんな熱を集め、暑くなりがちですが、日中の太陽の日射をしっかりシャットアウト(庇、シェード等)して部屋を無駄に暖めない工夫によって、必要以上に暑くなりません。
高気密高断熱性能が、涼しい温度を保温します。
※窓開けや出入り口の開けっぱなし等は、返って効果が下がってしまいます。

つまりエアコンは、冬用と夏用の1台ずつ、計2台でまかなえる訳です。
現在の一般的な家は、暖房室と廊下などの非暖房室とで5〜10℃も差ができてしまいますが、暖房室、非暖房室の温度差が少ないのが特徴です。
詳細としては、建物の造りそのものに工夫が必要なのですが、ここでは割愛させていただきます。
 
このような住まいは、身体への負担も少ないため、
朝の寝起きが楽になったとか、血圧が安定したなど、施主から喜びの声も聞かれます。
本当の意味で「健康住宅」と言えると思います。

つまり超高気密高断熱は、光熱費を抑える目的の
「省エネ」だけではなく、身体に負担の少ない「健康住宅」にもなるのです。

いかがでしょうか?


住まいは一度建てたら、数年で買い直しなんてできません。
損しないためにも、しっかり建物つくり方を勉強して、後悔しない家づくりをしていただきたいと思います。

誠風庵は机上の計算だけではなく、実測調査を行い、計算と実際の違いの整合性を知ることで、他ではできない性能の確保に努めています。

なお、
既存住宅状況調査技術者の資格も有しており、既存住宅のリノベーションによる断熱改修も行います。詳しくは、ご相談ください。